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ASDFがオブジェクトファイルを保存する場所は、あなた自身が設定することもできますが、デフォルトの設定は適切に考えられたものになっているので、通常のケースではこの領域を気にするべきではありません。
デフォルトの仕組みによって、複数のLisp処理系の複数のバージョン間で同じソースコードリポジトリを共有することができますし、さらには複数のユーザー(ソースディレクトリへの書き込み権限のないユーザーを含む)、複数のコンパイルオプションなども区別可能です。また、ソースコードのディレクトリがオブジェクトファイル(faslファイル)で散らかることもありません。
ASDF 2以降にはasdf-output-translations
機能が備わっていて、オブジェクトファイルが保存される場所をコントロールすることができます。この機能についてはASDFがコンパイルされたファイルを保持する場所を設定するで網羅的に解説します。
ASDF 2以前では、同様の機能はASDF-Binary-Locations、cl-launch、common-lisp-controllerなどといった、それぞれ微妙に異なる非互換な方式で提供されていました。ASDF-Binary-Locationsはもはや不要な拡張なので使うべきではありませんし、cl-launch 3.000とcommon-lisp-controller 7.2はオブジェクトファイルの配置をASDFに委ねています。